ウナギ幼生 餌はマリンスノー

死んだプランクトンが餌=ウナギ完全養殖、産業化に前進―東大など
時事通信 11月7日(水)9時5分配信

ニホンウナギは世界で最も深いマリアナ海溝近くの海で卵からかえった後、死んだ植物・動物プランクトンを餌としている可能性が高いことが分かった。東京大学大気海洋研究所と海洋研究開発機構、ウナギ養殖を研究するいらご研究所(愛知県田原市)の研究チームが7日付の英王立協会誌バイオロジー・レターズに発表した。
 
長年の謎だった幼生の餌がほぼ解明されたことで、人工的な餌を改善する手掛かりが得られ、卵からの完全養殖の産業化、大量生産に一歩前進した。東京大の塚本勝巳教授は「今後は新たな餌と有効に機能する飼育装置の開発が必要。シラスウナギ(稚魚)を生産できれば天然ウナギを保護できる」と話している。