店長日記

オスカー

2011年01月08日

オスカー。飼育者にとてもよく馴れて、エサをねだる仕草や表情でたいへん人気があります。飼育には90cm以上の大型水槽が必要になります。
お店でペアについて、繁殖について問い合わせがありましたので、ここにまとめておきます。
オスカーは成長が早く、幼魚を購入してからおよそ一年のあいだに20~30cmの大きさになります。産卵は生後1年から可能です。
ペアリングは南米シクリッド特有の行動から始まります。
オスとメスがたがいに大きくヒレを広げて自らの体側を誇示、そして2匹で口と口とを噛み合って引っ張り合う行動が見られます。
2匹で砂を掘り、産卵床を作り始めます。大きく口を使って、まるで土木工事現場のブルドーザーのように砂を掘り起こし、底板が見えるまで作業をします。
飼い主に水槽をのぞかれたくはない!と言わんばかりに水槽前面に底砂を盛る個体も少なくありません。水槽の深さの半分まで砂利!というケースもあるくらいです。
メスの生殖孔に太い輸卵管が見えてくるようになれば産卵は近いです。
産卵中はできるだけ静かな環境にしてあげましょう。むやみに水槽をのぞきこんで刺激し過ぎないことです。
卵は1.8~2.5mmほど。乳白色をした粘着卵です。
初産でおよそ700~800、産卵を経験した魚やビッグママになると3000もの卵を床一面にびっしりと産み付けます。
水温27℃のとき、卵のふ化は50時間目頃から始まります。
産卵のあいだ、ペアは交代で卵に胸ビレを使って新鮮な水を送ったり、未受精卵や死卵を口で取り除いたり、健気に作業をします。
ふ化した稚魚は3~4mmほどです。親魚の口で一箇所に集められ(食べてしまったのではないかと心配するかたが多いですが・・)、泳ぎ出すまでの4~5日のあいだ、親魚によって守られます。
仔魚にはふ化したてのブラインシュリンプを与えます。
2~3週間もすれば、細かいものならなんでも食べるようになります。
生後2ヶ月ほどで、25mmほどのかわいいオスカーに育てましょう。
水質の急変、悪化には弱い面がありますので、エサやり、水かえなどを基本的な管理とします。


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