店長日記
ラミレジィ
2011年06月30日
ラミレジィ。
美しい、大きくなり過ぎない、水草水槽でも飼育OK、繁殖も狙える。と、まさに熱帯魚のいいところばかりを集めた人気種であります。パピリオクロミスと呼ばれたり、ミクロゲオファーガスと呼ばれたりするのは、鰓耙(さいは。エラ蓋内部の構造。プランクトンなど小さなエサを主食とする魚の鰓耙は長く密生している。大型魚など大きなエサをとる魚の鰓耙は短くまばらである。)、歯板の有無、歯列の違い、背ビレの第一棘がエラ蓋の延長線より前にあるか後ろにあるかなどのポイントが、分類学において意見がわかれているためであります。気に入った個体を厳選して、あなたの水槽でも繁殖させてみましょう!
ラミレジィの基本的な繁殖方法
■水槽について
30cm前後の小型水槽でも成功例がある。繁殖用に45cm前後の水槽をセッティングしよう。底面式フィルター、エアー式のスポンジフィルター、吸いこみ口にスポンジを取り付けた外掛け式や上部式、外部式など自分の管理しやすいろ過器を選んでほしい。ろ過器の大きさは水槽の規模にあっていて、稚魚が吸い込まれない構造にすることが条件である。ペアのみを収容することが成功への近道だ。
■水草について
水草レイアウト水槽でも成功例は多い。CO2を添加する本格的なつくりのものにおいても、産卵のステージとなる平たい石などを配置しよう。ペアの産卵、育児に十分なスペースを設けてあげよう。親が砂利をくぼませて産卵することもあるからだ。育てるのが得意な水草を選ぼう。枯れてしまっては水質悪化の原因となるし、コケの発生が多いようでは観察の妨げになる。まずは水草がいきいきと成長する環境にすることだ。水草がつくる自然な明るさ、茂みや葉の陰の暗さがペアを落ち着かせ、産卵、育児のストレスを軽減させる。
■水温・水質について
多くの南米産の魚と同様に弱酸性の軟水を好む。ゴールデンラミレジィ、ロングフィンタイプ、ショートボディタイプと改良品種が多いことは繁殖しやすいことを示し、水温、水質への適応範囲はある程度あるが、購入時や、導入時、水かえなどによる急変には弱いので、注意、観察、確認をしてほしい。水温25~26℃のとき卵は3日ほどでふ化するので、日程的にもこのあたりがおすすめだ。小型水槽になればなるほど水質管理はまめにしなくてはならない。毎日データをメモすると水槽環境を把握しやすい。pH、硬度、亜硝酸など各種測定キット、水質調整剤を使いこなそう。ろ過材、底砂、コンディショナーにも弱酸性の軟水をキープしやすい優秀な製品がリリースされている。
■ペアの購入方法、オス・メスの見分け方
ラミレジィは恋愛結婚をする。5~10匹の複数飼育の水槽や、ショップの販売水槽内でペアができると、2匹で陣取り、他の個体を寄せ付けなくなるのですぐにペアとわかる。メスが綺麗なのは人間だけでラミレジィのオスの美しさは数ある熱帯魚の中でもトップクラスであり、光り輝く青紫色、赤、黒、黄色は極美という言葉がぴったりだ。背ビレの第二、第三条が伸長すること、前頭部が少しでて大きいことがオスの特徴。ヒレを広げて体側誇示をし、俺はこんなに美しくて大きいんだぞとアピールしているのがオス。メスは腹部がピンクがかり、体型も丸く、オスほどヒレも伸びない。ハーレム型の繁殖形態をもつ魚のペアの絆はうすいが、ラミレジィの場合は、ペアとして持続性があり、相性の良いペアを入手することがきわめて重要だ。産卵、育児の期間はペアが神経質になりやすく、混泳魚がいる環境よりもペアだけで飼育し、繁殖に至るほうがうまくいくことが多い。
■産卵について
オープンスポウナーといって、平たい石や流木の表面に卵を産み付ける。親が底砂を少しくぼませるように掘り、そこを産卵場所とするペアもいる。(敷いてある砂利が薄い場合多いと思います。)オスとメス2匹で産卵場所を口で掃除する。4cmのメスは100個以上の卵を産む。メスが5~6個産むとすぐさまオスが放精、という動作を繰り返す。産卵後、オスとメスが交代で胸ビレをあおぎ、卵に新鮮な水を送ったり、ふ化した稚魚を口に含み移動させたりと健気に世話をする。ふ化後4~5日でヨークサックを吸収し終えて稚魚たちの自由遊泳が始まる。親は稚魚たちが自由遊泳に入るまで世話をする。優秀なペアほど順調に育児が進む。水かえ、エサやりなど管理をする側にとっては、多少ペアまかせにし、刺激を与えすぎない段階がここまで。
■稚魚のエサ・与え方
ふ化したてのブラインシュリンプを用意しよう。1日に4~5回、なるべく多くの給餌をしたい。ブラインシュリンプのふ化は24時間かかるので、ふ化器は、8時間ごとなら3系統必要になる。ポイントは『ふ化したて』のものを与えることだ。自由遊泳が始まったばかりのラミレジィは、とても小さく、初期のエサやりが極めて重要だ。ふ化後時間が経過してしまったブラインシュリンプは大きくなってしまうし、ブライン自身の成長のため栄養を吸収されてしまっている。自由遊泳に入ったら、まず稚魚たちにふ化したてのブラインシュリンプを食べさせることに全力を注いでほしい。勉強や仕事に忙しくてそんなにできないよという方も多いと思う。冷凍ベビーブラインシュリンプも市販されている。カップに飼育水をとり、冷凍ベビーブラインシュリンプを入れスポイトで稚魚たちのところへ与えてあげよう。粉末タイプのベビーフードや固ゆでした卵の黄身なども同様の方法で与えてあげよう。ふ化したての生きたブラインシュリンプは稚魚たちを早く大きく成長させることができるので、ラミレジィに限らず、稚魚育成においては避けて通れないアクアの道である。稚魚たちがお腹いっぱい食べた様子は、腹部のふくらみで目視、観察しよう。幼魚期の栄養不足はその後の成長に大きく影響する、生後2ヶ月で12mm、生後3ヶ月で20mm以上なら順調といえる。会社や学校からは早く帰らなければならない時期があるのです。
■ブリード個体の産地
ワイルドものとは別に、養殖も盛んである。東南アジア、ドイツ、オランダのものが流通している。ドイツラム、オランダラムなどと呼ばれている。それぞれ別々の交配がすすんだせいか、東南アジアの個体と、ヨーロッパの個体は別物の印象を受ける。体型や色の出かた、斑紋の黒さなどに違いが見られる。日本から優秀な個体が種親として東南アジアへ供給され、その仔たちがまた日本へ輸入されるといったルートにより、価格も手ごろになり、飼育自体もしやすい強い個体に出会う機会も増えている。さあ、繁殖にチャレンジ!
美しい、大きくなり過ぎない、水草水槽でも飼育OK、繁殖も狙える。と、まさに熱帯魚のいいところばかりを集めた人気種であります。パピリオクロミスと呼ばれたり、ミクロゲオファーガスと呼ばれたりするのは、鰓耙(さいは。エラ蓋内部の構造。プランクトンなど小さなエサを主食とする魚の鰓耙は長く密生している。大型魚など大きなエサをとる魚の鰓耙は短くまばらである。)、歯板の有無、歯列の違い、背ビレの第一棘がエラ蓋の延長線より前にあるか後ろにあるかなどのポイントが、分類学において意見がわかれているためであります。気に入った個体を厳選して、あなたの水槽でも繁殖させてみましょう!
ラミレジィの基本的な繁殖方法
■水槽について
30cm前後の小型水槽でも成功例がある。繁殖用に45cm前後の水槽をセッティングしよう。底面式フィルター、エアー式のスポンジフィルター、吸いこみ口にスポンジを取り付けた外掛け式や上部式、外部式など自分の管理しやすいろ過器を選んでほしい。ろ過器の大きさは水槽の規模にあっていて、稚魚が吸い込まれない構造にすることが条件である。ペアのみを収容することが成功への近道だ。
■水草について
水草レイアウト水槽でも成功例は多い。CO2を添加する本格的なつくりのものにおいても、産卵のステージとなる平たい石などを配置しよう。ペアの産卵、育児に十分なスペースを設けてあげよう。親が砂利をくぼませて産卵することもあるからだ。育てるのが得意な水草を選ぼう。枯れてしまっては水質悪化の原因となるし、コケの発生が多いようでは観察の妨げになる。まずは水草がいきいきと成長する環境にすることだ。水草がつくる自然な明るさ、茂みや葉の陰の暗さがペアを落ち着かせ、産卵、育児のストレスを軽減させる。
■水温・水質について
多くの南米産の魚と同様に弱酸性の軟水を好む。ゴールデンラミレジィ、ロングフィンタイプ、ショートボディタイプと改良品種が多いことは繁殖しやすいことを示し、水温、水質への適応範囲はある程度あるが、購入時や、導入時、水かえなどによる急変には弱いので、注意、観察、確認をしてほしい。水温25~26℃のとき卵は3日ほどでふ化するので、日程的にもこのあたりがおすすめだ。小型水槽になればなるほど水質管理はまめにしなくてはならない。毎日データをメモすると水槽環境を把握しやすい。pH、硬度、亜硝酸など各種測定キット、水質調整剤を使いこなそう。ろ過材、底砂、コンディショナーにも弱酸性の軟水をキープしやすい優秀な製品がリリースされている。
■ペアの購入方法、オス・メスの見分け方
ラミレジィは恋愛結婚をする。5~10匹の複数飼育の水槽や、ショップの販売水槽内でペアができると、2匹で陣取り、他の個体を寄せ付けなくなるのですぐにペアとわかる。メスが綺麗なのは人間だけでラミレジィのオスの美しさは数ある熱帯魚の中でもトップクラスであり、光り輝く青紫色、赤、黒、黄色は極美という言葉がぴったりだ。背ビレの第二、第三条が伸長すること、前頭部が少しでて大きいことがオスの特徴。ヒレを広げて体側誇示をし、俺はこんなに美しくて大きいんだぞとアピールしているのがオス。メスは腹部がピンクがかり、体型も丸く、オスほどヒレも伸びない。ハーレム型の繁殖形態をもつ魚のペアの絆はうすいが、ラミレジィの場合は、ペアとして持続性があり、相性の良いペアを入手することがきわめて重要だ。産卵、育児の期間はペアが神経質になりやすく、混泳魚がいる環境よりもペアだけで飼育し、繁殖に至るほうがうまくいくことが多い。
■産卵について
オープンスポウナーといって、平たい石や流木の表面に卵を産み付ける。親が底砂を少しくぼませるように掘り、そこを産卵場所とするペアもいる。(敷いてある砂利が薄い場合多いと思います。)オスとメス2匹で産卵場所を口で掃除する。4cmのメスは100個以上の卵を産む。メスが5~6個産むとすぐさまオスが放精、という動作を繰り返す。産卵後、オスとメスが交代で胸ビレをあおぎ、卵に新鮮な水を送ったり、ふ化した稚魚を口に含み移動させたりと健気に世話をする。ふ化後4~5日でヨークサックを吸収し終えて稚魚たちの自由遊泳が始まる。親は稚魚たちが自由遊泳に入るまで世話をする。優秀なペアほど順調に育児が進む。水かえ、エサやりなど管理をする側にとっては、多少ペアまかせにし、刺激を与えすぎない段階がここまで。
■稚魚のエサ・与え方
ふ化したてのブラインシュリンプを用意しよう。1日に4~5回、なるべく多くの給餌をしたい。ブラインシュリンプのふ化は24時間かかるので、ふ化器は、8時間ごとなら3系統必要になる。ポイントは『ふ化したて』のものを与えることだ。自由遊泳が始まったばかりのラミレジィは、とても小さく、初期のエサやりが極めて重要だ。ふ化後時間が経過してしまったブラインシュリンプは大きくなってしまうし、ブライン自身の成長のため栄養を吸収されてしまっている。自由遊泳に入ったら、まず稚魚たちにふ化したてのブラインシュリンプを食べさせることに全力を注いでほしい。勉強や仕事に忙しくてそんなにできないよという方も多いと思う。冷凍ベビーブラインシュリンプも市販されている。カップに飼育水をとり、冷凍ベビーブラインシュリンプを入れスポイトで稚魚たちのところへ与えてあげよう。粉末タイプのベビーフードや固ゆでした卵の黄身なども同様の方法で与えてあげよう。ふ化したての生きたブラインシュリンプは稚魚たちを早く大きく成長させることができるので、ラミレジィに限らず、稚魚育成においては避けて通れないアクアの道である。稚魚たちがお腹いっぱい食べた様子は、腹部のふくらみで目視、観察しよう。幼魚期の栄養不足はその後の成長に大きく影響する、生後2ヶ月で12mm、生後3ヶ月で20mm以上なら順調といえる。会社や学校からは早く帰らなければならない時期があるのです。
■ブリード個体の産地
ワイルドものとは別に、養殖も盛んである。東南アジア、ドイツ、オランダのものが流通している。ドイツラム、オランダラムなどと呼ばれている。それぞれ別々の交配がすすんだせいか、東南アジアの個体と、ヨーロッパの個体は別物の印象を受ける。体型や色の出かた、斑紋の黒さなどに違いが見られる。日本から優秀な個体が種親として東南アジアへ供給され、その仔たちがまた日本へ輸入されるといったルートにより、価格も手ごろになり、飼育自体もしやすい強い個体に出会う機会も増えている。さあ、繁殖にチャレンジ!