忘れないでね

来月の誕生日、お母さんにカメを買ってもらうんだ!と張り切っている女の子。
見たところ小学校3年生か4年生。
綿密に計画を立てているらしく、次から次へと矢継ぎ早に質問をしてきました。
元来が真面目な性格なのでしょう。
カメもきっと幸せに暮らせると思います。
途中で一箇所、
「エサをやり忘れたときはどうするんですか?」
と言い出しました。
なるほど、休日などの心配をしているようです。

僕はこたえました。
「エサはやり忘れないでください。あなたのお母さんは、あなたの食事を作り忘れたことはないはずです。」

女の子は「わかりました。」と・・。

このやりとりの前に、冬眠のこと、夏と冬とでは摂取するエサの量がちがうことなどのやりとりがありましたので、生き物を飼育することの基本に触れることにしたのです。
幸せとは、命の維持・発展が妨げられない状態のこと。
命の維持・発展に大きく寄与するエサを忘れる、こんなに不幸でかわいそうなカメはいないでしょう。

基本的に賢く、やさしい、真面目なお客様でした。